銅イオン水の効果、用途

 

銅イオン水で冷却塔のスケール対策

 

  水中で銅を電気分解して発生させる銅イオンの効果が注目されています。

銅イオン発生の仕組み

 

  銅を陽極として水中で電気分解をおこなうと銅は  銅イオン (テトラアクア銅イオン

u[H20)2+ )として溶け出します。閉止水槽内であればその銅イオンは陰極側で

電子を与えられて陰極の表面に銅が析出しますが、それが流水中あればその銅イオン

は水の流れとともに流出してゆきます。

      

       銅の電気分解.JPG

   ところで銅はどちらかと言えば貴な金属(イオン化しにくい金属)で、イオン状態では

不安定で、周りの卑な金属(イオン化しやすい金属)から電子を奪って相手をイオン化

すると同時に、自身は金属銅に戻ろうとする性質があります。この性質と銅イオンの殺

菌作用が冷却水の保全にまことに好都合に働きます。

 

冷却水の問題

  冷却水は通常、冷却塔(クーリングタワー)で蒸発により水の潜熱を放出して、冷却し

ながら循環使用されています。水分が蒸発すれば水中の塩類濃度が上がります。特に

CaMgSiの濃度が上がると冷却塔(クーリングタワー)、熱交換器でスケールとなって

付着し、熱効率を下げます。

 

また、冷水塔(クーリングタワー)では水を外気に晒して蒸発を促すため、外気から粉
塵、雑菌、藻類、黴類を吸い込み、スライム(藻類、糸状細菌の塊)の発生の元となりま
す。これも冷却効率を下げる原因になりますが、それ以上にリジオネラ菌に代表される
ような有害細菌の棲みかになります。これによるリジオネラ肺炎の感染例は、温泉水起
因の感染例と合わせて今でも毎年報告されています。

 

それを防止するために薬剤を添加していますが、その薬剤も時間とともに効力が薄
れればその薬剤自体が、水の富栄養化の原因となり、ますますスライムの増殖を促進
するという悪循環になります。

銅イオン水が問題解決

 

これらの問題を一気に解決する手段として銅イオン水の効果が注目されています。

冷水塔、熱交換器のスケールが発生するのは循環水中で濃縮された CaMg に
空気中より取り込まれた炭酸イオン、重炭酸イオンが結びついて CaCOMgCO3 
の不溶解性塩が伝熱面または冷水塔充填物に強固に付着するためです。銅イオンは
このCaCOMgCO3 から電子を奪って カルシウム、マグネシュウムをイオン化させて
溶解させます。

 

銅イオンが殺藻効果が強いことは昔からよく知られていますから、スライムの発生が
抑制されることは容易に想像されます。スライムが発生しなければリジオネラ菌等の有
害細菌の増殖温床もないので簡単にはそれらの菌の増殖も起きにくいわけですが、さ
らに最近銅イオンがリジオネラ菌、O-157等の有害細菌に対しても強い抗菌性があるこ
とがわかってきています。

 

したがって、冷水塔の水を銅イオン発生装置に循環させることでスケール対策にもな
り、有害菌対策にもなるのです。

 

銅は猛毒?

  ところで、少し前まで、銅は人体に猛毒と言われてきました。われわれの子供のころ
には緑青(りょくしょう:水酸化物、酸化物からなる銅のさび)は猛毒だから手に触れて
はいけないと教わった記憶があります。しかしそれは全く根拠がないことがわかってき
ました。厚生労働省は国立衛生試験所、国立公衆衛生院、東京大学医学部に依嘱し
た試験の結果を踏まえ1984年に緑青の安全宣言を出しました。銅の水道水質基準も
1mg/
lと他の重金属などに比べると1~3桁ゆるやかになってなっています。しかもそれ
は毒性基準ではなくて、味に対する基準となっています。

  緑青が猛毒と考えられた根拠ははっきりしませんが、銅鉱石はヒ素と混在しているこ
とが多く、精錬技術が未熟だった時代には銅の中にヒ素を含むことがあったからではな
いかと言われています。

銅はすぐれて抗菌性はありますが、人間にはほとんど無害と言っていいようです。む
しろ 1日 0.1~数mg は鉄分と並行して摂取しなければならない必須の微量金属で
す。
この面からも銅イオンで処理した水をドレンとして排出する場合も非常に安心なわ
けです。(水質汚濁防止法排水基準は3mg/l :排水量が50m3以上の事業場)

銅イオン水は養殖魚の魚病対策としても使われることがありますが、淡水魚の一部
に対しては毒性があるので、養魚池や鑑賞魚池に適用するのは慎重でなければなら
ないでしょう。

温泉水のレジオネラ対策にも


  レジオネラ感染症は各所の温泉施設でも発生しています。ほぼ毎年死者も報告され
ています。温泉の適温39~41℃はすべてのバクテリアを死滅させる温度ではありませ
ん。やや好熱に類するバクテリアにとってはむしろ好環境といえます。温泉は源泉かけ
流しが理想と言いますが、湯量の関係でそうもいかない場合の方が多いでしょう。仮に
源泉かけ流しの温泉でも、少しでも清掃や管理を怠ると雑菌類の巣となりかねません。

  銅イオン水がレジオネラ菌に対して優れた抗菌性を持つことは先に述べました。した
がってこの温泉水の保全にも銅イオン水が卓効があります。薬剤のように匂いを付け
ることもなく、人体にも安全です。他の雑菌の繁殖も防止します。

 

銅イオン水生成装置



 

 

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